日本電子製ESRであるTE分光計は凡そ右図のようなユニットの組み合わせから成っています。タッチパネルと内蔵PC98X1からユーザーインターフェースが成り立っており、より複雑な解析を行うにはオプションでESPRITシステムを組み込む仕様となっています。
そして、TE分光計の発売開始から約20年が経過することとなり、タッチパネル、内蔵PC98X1、およびESPRIT WorkStationといったユーザーインターフェース部分が動作不良を起こし、ESR装置本体ともいうべき右図の頑強部分に全く問題が無いにもかかわらず使用不能に陥る例が相次いでいます。
そこで、弊社は以下のような方法で脆弱部分を置き換えてTE分光計を復活させるためのソリューションを提供します。
日本電子製ESR分光計TEシリーズではタッチパネル式のディスプレイが採用されていますが、老朽化に伴いタッチパネルがブラックアウトして使用不能に陥る例が多発しています。ユーザの入力がタッチパネルを介して行われるため、タッチパネルが故障するとその他のTE分光計自体の動作が健全であるのに使用不能となります。
そこで当社のタッチパネルレスシステム(TOUCH PANEL DECEIVER)では、ユーザーのタッチ操作信号がTE内蔵のPC98X1へRS232Cを介して送信されることに注目し、タッチ操作信号をWindows
PCから擬似的に送信する一方、PC98X1のディスプレイ出力を別の液晶ディスプレイに表示することによりことによりタッチパネルを必要としないシステムを構築しました。
尚、タッチパネルの故障は以下のPC98レスシステムでも解決可能です。
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日本電子社製TEシリーズESR分光計内蔵のパソコンであるPC98X1シリーズが故障すると、他のハードウェアパーツが健在でもTEは全く動作しなくなります。PC98X1の正規品ははるか昔に販売中止になっておりますので、PC98X1の中古を手に入れるかTEを破棄するしかありませんでした。当社は、通常のWindows PCに当社が開発したUSB接続の専用インターフェースとA/Dコンバータを組み合わせることによって、TEを制御しESRスペクトルを測定可能にしました。
解析ソフトウェアとして以前にWIN-RADをTEに導入されていない場合は、WIN-RADを導入していただく必要があります。
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ESPRIT WorkStationが故障した場合、もしPC98X1に日本電子指定の拡張RS232Cインターフェースが増設されている場合は、弊社のTE用WIN-RADとWindows
PCを導入することによりESPRITシステムと同等以上のESR解析環境を構築できます。
日本電子指定の拡張RS232Cインターフェースは現在販売されていませんので、通常の方法では手に入れることができません。そのような場合は、上記PC98レスシステムを導入することによりWIN-RADを使用することが可能となります。
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